記事一覧へ戻るAI活用・業務効率化奥山 凌平(ぺい)

音声日記を取っているのに、AI記事が自分の言葉にならない理由

音声日記を取っている。

過去のメモも残している。

AIにも記事を書かせている。

それなのに、できあがった記事を読むと、どこか自分の言葉になっていない。

文章は整っている。

見出しもある。

言っていることも間違っていない。

でも、読んだ時に「これ、自分が書く意味あるかな」と感じてしまう。

この状態になると、ついこう考えたくなります。

  • もっと良いプロンプトが必要なのか
  • もっと高性能なAIを使うべきなのか
  • そもそも自分の文章力が足りないのか
  • 音声日記の取り方が悪いのか

もちろん、プロンプトや文章力も大事です。

でも、音声日記を取っているのにAI記事が自分の言葉にならない時、最初に見るべき場所はそこではありません。

多くの場合、原因は過去の自分の記憶が、記事を書く時に戻ってきていないことです。

音声日記は残っているのに、記事には戻ってこない

音声日記は、かなり強い素材です。

その日の迷い。

仕事の違和感。

お客さんと話して気づいたこと。

一般論に対して「それは違う」と思った瞬間。

昨日までの自分と、今日の自分の変化。

こういうものは、最初から綺麗な文章にしようとすると消えやすいです。

だから、音声日記を残すこと自体はすごく良いです。

ただし、音声日記を残しているだけでは、AI記事は濃くなりません。

なぜなら、AIが記事を書く時に、その音声日記を適切に思い出せていないからです。

たとえば、AIにこう頼んだとします。

AI活用について、Noahの無料ライブラリ記事を書いて

これだけだと、AIは一般的なAI活用の記事を書きます。

そこに過去の音声日記が100本あったとしても、AIがその中から、

  • 以前の自分が何に悩んでいたのか
  • どの相談をきっかけに考えが変わったのか
  • 今は何を違うと判断しているのか
  • 読者に渡すべき一文はどれなのか

を拾えなければ、記事には戻ってきません。

素材があることと、素材が使われることは別です。

ここがズレると、音声日記は増えているのに、記事はずっと一般論になります。

ここから、ObsidianとSupermemoryという2つのツール名が出てきます。

Obsidianは、AIに自分の商品、ペルソナ、発信ルール、過去記事などを渡すためのメモの置き場です。

はじめて聞く方は、先にObsidianとは。AIに自分の文脈を渡すためのメモの置き場を読むと分かりやすいです。

Supermemoryは、音声日記や過去メモをAIに思い出してもらうための記憶箱です。

Obsidianとの違いは、Supermemoryとは。音声日記や過去メモをAIに思い出してもらうための記憶箱で整理しています。

Obsidianで足りること、足りないこと

ここで大事なのが、ObsidianとSupermemory(スーパーメモリー)の役割の違いです。

Obsidianは、すごく強いです。

特に、次のような情報を置く場所として向いています。

  • 自分の商品設計
  • ペルソナ
  • 講座の構成
  • 過去の記事
  • 発信ルール
  • タスク管理
  • 事業の方針
  • 自分の価値観や判断基準

つまり、Obsidianは整理された文脈の置き場として強いです。

AIに対して、

この方針に沿って書いて
このペルソナに向けて整えて
過去記事と矛盾しないようにして
この導線につながる形にして

と言う時、Obsidianに正本があるとかなり便利です。

なので、Obsidianが不要という話ではありません。

むしろ、AI活用の土台としてはかなり重要です。

NotionではなくObsidianを使う理由でも書いた通り、AIに自分の事業文脈を渡す場所として、Obsidianは強いです。

ただ、Obsidianだけだと扱いにくいものがあります。

それが、まだ整理されていない記憶です。

たとえば、

  • 3週間前に話した違和感
  • 半年前には逆のことを言っていたテーマ
  • ある相談をきっかけに考えが変わった瞬間
  • 何度も出てくるけれど、まだ記事タイトルになっていない悩み
  • 「あの時の話、今の記事に使えそう」という断片

こういうものは、綺麗にフォルダ分けされる前の素材です。

Obsidianで探せないわけではありません。

でも、毎回自分で検索して、該当する音声日記を見つけて、そこから使える部分を抜き出すのは重いです。

その結果、せっかく残した音声日記が、記事を書く時には使われない。

ここでSupermemoryが効いてきます。

Supermemoryが効くのは、昔の自分と今の自分をつなぐ時

Supermemoryを使う価値は、単に「メモを保存できる」ことではありません。

それだけなら、Obsidianでもできます。

Supermemoryが向いているのは、過去の断片を意味で呼び戻す場面です。

たとえば、記事を書こうとしている時に、

このテーマに近い過去の音声日記や発言を探して。昔の違和感、考えが変わったきっかけ、今の記事に使える一文に分けて。

と頼めると、AI記事の材料が変わります。

今の結論だけではなく、過去の自分も戻ってくるからです。

発信で強いのは、いつも「今の正解」だけではありません。

むしろ読者が読みたいのは、

  • 昔はどう考えていたのか
  • なぜ考えが変わったのか
  • どんな失敗や違和感があったのか
  • 今はどこを危ないと見ているのか

です。

ここが入ると、記事は急にその人のものになります。

たとえば、

AIで記事を書くなら、素材を入れましょう

だけだと一般論です。

でも、

僕も最初は、音声日記を取っていればAI記事が濃くなると思っていました。でも実際には、音声日記が保存されているだけで、記事を書く時に過去の自分が戻ってきていなかったんです。

こう書くと、読者は「それ、自分もかも」と感じやすくなります。

この違いは、文章力だけではありません。

過去の記憶が戻ってきているかどうかです。

AI記事が薄くなる本当の原因

AI記事が薄くなる時、よくある原因は「AIに情報を渡していないこと」です。

ただ、もう少し正確に言うと、渡していないのは情報だけではありません。

変化の流れを渡していないことが多いです。

読者は、完成された正論だけを読みたいわけではありません。

自分が今いる場所から、どう変わればいいのかを知りたい。

だから、書き手側にも変化の流れが必要です。

昔はこう考えていた。

でも、こういう相談を見て違和感を持った。

そこで一度失敗した。

今はこう判断している。

この流れがあると、記事には厚みが出ます。

逆に、この流れがないと、記事は正しいけれど浅く見えます。

AIで記事を増やしても、薄く見える理由でも書いた通り、AIは文章を整えることはできます。

でも、あなたの経験や判断を勝手には持っていません。

だから、AIに記事を書かせる前に、自分の過去の変化を戻す必要があります。

小さな確認ワーク

もし今、音声日記や過去メモを残しているのに、AI記事が自分の言葉になっていないと感じるなら、次の3つだけ確認してみてください。

1. 直近で記事にしたいテーマを1つ選ぶ

まず、テーマを1つに絞ります。

たとえば、

  • AIで記事を書いても薄くなる
  • 発信しているのに相談が来ない
  • 個別相談で成約につながらない
  • 商品の価値が伝わらない

このくらいで大丈夫です。

2. そのテーマについて、昔の自分を3行で書く

次に、今の正解ではなく、昔の自分を書きます。

昔の自分は、何を正しいと思っていたか
どの出来事で違和感を持ったか
今はどう判断しているか

ここが出ない場合、その記事は一般論になりやすいです。

3. AIに「過去の断片」を探させる

最後に、AIやSupermemoryにこう頼みます。

このテーマに近い過去の音声日記、メモ、相談ログを探してください。
出力は次の4つに分けてください。

1. 昔の自分が考えていたこと
2. 違和感や失敗が出ている場面
3. 今の判断に変わったきっかけ
4. 記事に使える一文

この依頼をすると、AIはただ記事を書くのではなく、素材を探す役割になります。

いきなり完成原稿を出させるより、かなり濃くなります。

Supermemoryを正本にしないことも大事

ここで注意点があります。

Supermemoryが便利だからといって、全部をSupermemoryに任せればいいわけではありません。

事業のルール。

商品設計。

価格。

講座構成。

公開済み記事。

タスク管理。

お客様に出す正式な文面。

こういうものは、Obsidianや正式な管理場所に置いた方がいいです。

Supermemoryは、正本というより、思い出すための場所です。

雑多な音声日記や過去メモを入れておき、AIが必要な時に意味で拾いに行く。

Obsidianは、決まった文脈を整えておく場所。

Supermemoryは、まだ言語化されきっていない記憶を呼び戻す場所。

この役割分担にすると、かなり使いやすくなります。

AI記事を濃くしたいなら、素材の置き方から見る

AI記事が自分の言葉にならない時、毎回プロンプトを直すだけでは限界があります。

なぜなら、プロンプトは頼み方であって、素材そのものではないからです。

大事なのは、

  • 何をObsidianに置くのか
  • 何をSupermemoryに入れるのか
  • 音声日記をどう記事素材として戻すのか
  • 過去の自分と今の自分をどうつなぐのか
  • AIに書かせる前に、何を探させるのか

です。

音声メモから無料コラムを作る流れのように、音声を記事にする流れを作ることも大事です。

ただ、その前段階として、音声日記が「保存されているだけ」になっていないかを見る必要があります。

音声日記は、残すだけでは資産になりません。

未来の自分とAIが使える形で戻ってきた時に、初めて発信の資産になります。

ここまで読んで「自分の音声日記や過去メモを、どう記事に戻せばいいか分からない」と感じた方は、一度、素材の置き場と記事化の流れを見た方が早いです。

AIに何を任せるか。

Obsidianに何を残すか。

Supermemoryに何を入れるか。

最後に自分がどこを判断するか。

ここが整理されると、AI記事はただ整った文章ではなく、自分の経験が乗った発信に変わります。

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