音声日記やメモ、過去の投稿や相談ログを残していても、いざAIで記事を書こうとすると、必要な素材がうまく戻ってこないことがあります。
「あの話、どこに書いたっけ」と探しているうちに止まってしまう。
そんな時に役立つのが、Supermemoryです。
Supermemoryとは何か
Supermemoryは、過去のメモや会話、音声日記などを、AIがあとから思い出しやすくするための記憶箱です。
普通のメモアプリは、基本的には自分で探します。
「あの話、どこに書いたっけ」と検索して、ファイルを開いて、必要な部分を探します。
Supermemoryは、AIが意味で探しに行くための場所として使います。
たとえば、
このテーマに近い過去の音声日記を探して。昔の違和感、考えが変わったきっかけ、記事に使える一文に分けて。
と頼むイメージです。
Obsidianと何が違うのか
Obsidianは、整理された文脈を置く場所として強いです。
自分の商品、ペルソナ、記事ルール、タスク管理、講座構成のように、正本として残したい情報に向いています。
Obsidianの基本は、Obsidianとは|AIに自分の文脈を渡すためのメモの置き場で整理しています。
一方で、Supermemoryは、まだ整理されていない断片を思い出すための場所です。
- 今日の音声日記
- 相談中に出た一言
- ふとした違和感
- 昔の自分の考え
- 途中で考えが変わった記録
こういうものは、きれいに整理する前に流れてしまいやすいです。
Supermemoryは、その断片をあとからAIに拾ってもらうために使います。
使い始める時は、登録と接続を分けて考える
Supermemoryへ登録しただけで、普段使っているAIが自動で過去メモを読めるようになるわけではありません。
AIに思い出してもらうには、記憶を入れることと、そのAIクライアントからSupermemoryへ接続することの両方が必要です。
公式ドキュメントでは、Memory APIでテキストを追加し、検索して取り出せます。
またSupermemory MCPは、MCPに対応したクライアントから記憶を追加・検索するための接続方法として案内されています。
ChatGPT、Claude、Cursor、VS Codeなどで使えるかは、それぞれの環境がMCP接続を受け付けているかと、Supermemory MCPを実際に設定できているかで決まります。
最小の流れは次の通りです。
- 音声の文字起こしテキストをSupermemoryへ登録する
- 使いたいAIクライアントに、Supermemory MCPまたは自分で作った連携を接続する
- AIへテーマを渡し、関連する記憶を検索してもらう
- 返ってきた記憶の原文を開き、文脈と事実を確認する
- 確認できた内容だけを、記事や投稿の材料にする
登録後は、処理完了を確認してから検索します。
登録時にタイトル、日付、元ファイルの場所を本文やメモへ添えておくと、検索結果のIDと保存内容から原本を照合できます。
説明用の架空例として、「個別相談中、提案まで進む前に説明が長くなる」という文字起こしを登録したとします。
AIには「提案前に説明が長くなる話を探し、保存したタイトルと要点を示して」と頼みます。
検索結果だけをそのまま記事にせず、登録時に記録した元ファイルを開き、当時の状況と言い回しが合っているかを確かめます。
そのうえで、「説明を減らす」ではなく「相手が判断するために何を確認すべきか」という記事の論点へ整えます。
AIが検索結果を要約することと、原文の事実が正しいことは別です。
特に相談内容や実績に触れる時は、原文を確認し、公開できない情報は使わないでください。
発信でSupermemoryが効く場面
AIで記事を書くと、文章は整うのに薄く見えることがあります。
その理由の一つは、過去の自分が戻ってきていないからです。
読者が読みたいのは、今の正解だけではありません。
昔はどう考えていたのか。
どこで失敗したのか。
誰との会話で考えが変わったのか。
なぜ今はそう判断しているのか。
この変化の流れがあると、記事は自分の言葉になります。
Supermemoryは、その「昔の自分」と「今の自分」をつなぐために使えます。
この話は、音声日記を取っているのに、AI記事が自分の言葉にならない理由でも詳しく書いています。
Supermemoryに入れるとよいもの
最初は、きれいに整理しなくて大丈夫です。
むしろ、整理する前の素材を残す方が向いています。
- 音声日記
- stand.fmの文字起こし
- 相談後のメモ
- お客様から出た言葉
- 自分が違和感を持った一般論
- 過去の投稿や下書き
- 読書メモ
- セミナー後の振り返り
ポイントは、すぐに記事にしようとしないことです。
いったん記憶として残しておく。
あとでテーマが決まった時に、AIに探してもらう。
この流れにすると、音声日記や過去メモが発信素材として戻ってきやすくなります。
Supermemoryを正本にしない
注意点もあります。
Supermemoryは便利ですが、全部をSupermemoryに置けばいいわけではありません。
商品価格、講座構成、タスク管理、公開済み記事、正式なルールは、Obsidianや管理画面など、正本として管理できる場所に置いた方が安全です。
Supermemoryは、正確なルールを保管する場所というより、過去の文脈を思い出す場所です。
Obsidianは、決まった情報を残す場所。
Supermemoryは、整理前の記憶を呼び戻す場所。
この分け方をすると、AI活用がかなり安定します。
小さな確認ワーク
もしSupermemoryを使うなら、最初に次の3種類を入れてみてください。
- 最近の音声日記
- お客様との相談で出た言葉
- 自分の考えが変わったテーマのメモ
そしてAIに、こう聞いてみます。
この中から、今の記事テーマに近い過去の記憶を探してください。
昔の自分の考え、違和感、今の判断、記事に使える一文に分けてください。
この使い方をすると、AIはただ文章を書く道具ではなく、過去の自分を思い出す相手になります。
AI記事を自分の言葉にしたいなら、プロンプトだけでなく、思い出せる記憶の置き場を作ることが大切です。