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AGENTS.md、SKILL.md、README、memoryの違い。AIに読ませるmdファイルの役割整理

AIに仕事を任せるようになると、AGENTS.md、CLAUDE.md、SKILL.md、README.md、feedback.md、memory、Supermemoryのように、いろいろな .md ファイルが出てきます。

どれもMarkdownなので、見た目は似ています。
でも、役割はかなり違います。

ここを混ぜると、

「書いたのにAIが読んでくれない」
「前に直したはずなのに、また同じミスをする」
「READMEに書いたルールが守られない」
「メモリに入れた内容が正本みたいに扱われてしまう」

ということが起きます。

この記事では、AIに読ませる .md ファイルの違いを整理します。

まず、Markdownファイルは全部同じではない

大事なのは、Markdownかどうかではありません。

そのファイルを、使っているAIツールがどのタイミングで読むのかです。

同じ .md でも、

  • セッション開始時に自動で読むもの
  • 作業内容に応じて必要な時だけ読むもの
  • 人間が読むために置いてあるもの
  • 過去の文脈を思い出すためのもの
  • 改善ログとして残すもの

があります。

つまり、ファイル名や置き場所には意味があります。

「それっぽい名前のMarkdownを置けばAIが必ず守る」というわけではありません。

AGENTS.mdは、Codexに最初に読ませる入口

Codexを使う場合、まず理解したいのが AGENTS.md です。

AGENTS.md は、Codexに対してプロジェクトの前提や作業ルールを伝えるための入口です。

たとえば、

  • 返答の言語
  • 読んではいけないフォルダ
  • テストや検証のやり方
  • pushやdeployを勝手にしないルール
  • どの依頼ならどのファイルを読むか
  • 作業完了前に確認すること

のような、毎回守ってほしい共通ルールを書きます。
Codex公式ドキュメントでも、AGENTS.md はCodexが作業前に読むカスタム指示として説明されています。
ここに置くべきなのは、毎回の作業に関係する土台です。

逆に、長い作業手順や媒体ごとの細かい書き方まで全部入れると、入口が重くなります。
AGENTS.md は、百科事典ではなく受付です。
「何を守るか」
「どこを見に行くか」
「何をしてはいけないか」

を短く置く場所と考えると分かりやすいです。

CLAUDE.mdは、Claude Code側の入口

Claude Codeを使う場合は、CLAUDE.md が似た役割を持ちます。
Claude Code公式ドキュメントでは、CLAUDE.md はプロジェクトルートに置くMarkdownで、Claude Codeがセッション開始時に読むものとして説明されています。
Codexでは AGENTS.md、Claude Codeでは CLAUDE.md を入口にします。

このように、使うツールによって入口の名前が違います。
考え方は近いですが、ファイル名まで同じではありません。
ここを曖昧にすると、

「Codexに読ませたいのに CLAUDE.md にだけ書いている」
「Claude Codeに読ませたいのに AGENTS.md だけ整えている」

というズレが起きます。

両方を使う場合は、どちらを正本にするかを決めて、もう片方から参照させる形にすると混乱しにくくなります。

SKILL.mdは、繰り返し作業の手順書

SKILL.md は、毎回の共通ルールではなく、特定の作業をうまく進めるための手順書です。

たとえば、

  • ブログ記事を書く
  • セッションログを要約する
  • デザインレビューをする
  • YouTube文字起こしを整える
  • 営業準備をする
  • 引き継ぎカードを作る

のような、繰り返し発生する作業に向いています。
Codexのスキルは、基本的に .agents/skills/<name>/SKILL.md のような形で置きます。
大事なのは、SKILL.md は必要な時に読ませるものだということです。

AGENTS.md に全部の作業手順を書くのではなく、

AGENTS.md
  -> 入口とルール

.agents/skills/blog-writing/SKILL.md
  -> ブログを書く時の詳しい手順

.agents/skills/design-review/SKILL.md
  -> デザイン確認の詳しい手順

のように分けます。

この分け方をすると、AIは毎回すべての手順を抱え込まず、必要な作業の時だけ詳しいルールを読めます。

AGENTS.md は受付。
SKILL.md は作業マニュアル。

この違いです。

README.mdは、人間向けの説明

README.md は、基本的には人間向けの説明です。
プロジェクトの概要、使い方、セットアップ方法、フォルダ構成、注意点などを書きます。
もちろん、AIがREADMEを読めば内容は理解できます。

でも、READMEは「AIが必ず守る公式ルール面」ではありません。
AGENTS.md や SKILL.md から「このREADMEを読んで」と明示されている場合は別ですが、READMEに書いたからといって、毎回必ず読まれるとは限りません。
READMEは、人間が迷わないための地図です。

AIに必ず守らせたいことは、READMEにだけ置かず、AGENTS.md や SKILL.md に昇格させる方が安全です。

feedback.mdは、改善ログ

feedback.md や フィードバック.md は、公式の特殊ファイルというより、運用上の改善ログとして使うものです。

たとえば、

  • AIが同じミスをした
  • 出力が浅かった
  • 確認不足だった
  • 次から守ってほしい観点が出た

こういう改善メモを残す場所です。
ただし、feedbackに書いた内容も、それだけでは必ず守られるとは限りません。
feedbackは、改善の原石です。

一度だけの感想ならfeedbackで十分です。
でも、何度も起きる問題なら、AGENTS.md や SKILL.md に移す必要があります。
つまり、

feedback.md
  -> 改善ログ

AGENTS.md / SKILL.md
  -> 次回から守らせるルール

という関係です。

memoryは、正本ではなく想起補助

memoryは、過去のやり取りや好み、作業文脈を思い出すための補助です。
Codexにもmemoryの仕組みがあります。
Claude Codeにも、CLAUDE.md とauto memoryのような記憶系の仕組みがあります。

ただし、ここで重要なのは、memoryは正本ではないということです。
memoryに入っている内容は、過去の文脈として役立ちます。
でも、価格、講座構成、公開済み記事、タスク正本、運用ルールのようなものをmemoryだけに置くと危険です。

なぜなら、memoryは「思い出すための補助」であって、「必ず最新で正しい台帳」ではないからです。
守らせたいルールは AGENTS.md や SKILL.md。
思い出したい文脈は memory。

この分け方が大事です。

Supermemoryは、意味で思い出すための記憶箱

Supermemoryも、正本というより想起補助です。

過去の音声日記、メモ、相談ログ、投稿素材などを、意味で思い出しやすくするために使います。

たとえば、

最近、AIに仕事を任せる話で違和感を話した音声日記を探して。

と頼んだ時に、近い過去素材を拾ってくれるイメージです。
これは記事づくりや振り返りにはかなり役立ちます。
ただし、Supermemoryも正本ではありません。

古い記憶が出てくることもあります。
今のルールやタスク管理と矛盾した場合は、ローカルの正本ファイルを優先します。
Supermemoryは、思い出す場所。
Obsidianや管理ファイルは、決めたことを置く場所。

この違いを持っておくと安定します。

なぜ公式ではないファイルでも効くことがあるのか

READMEやfeedbackのようなファイルは、CodexやClaude Codeの専用ルール面ではありません。
それでも効くことがあります。
理由はシンプルです。

AIは、読んだ文章を文脈として使えるからです。
つまり、

  • ユーザーが「READMEを読んで」と言った
  • AGENTS.md からREADMEへ誘導している
  • スキルの中でfeedbackを参照している
  • エージェントが探索中にそのファイルを開いた

こういう場合は、公式の特殊ファイルでなくても内容が文脈に入ります。
文脈に入れば、AIの出力に影響します。
ただし、これは「必ず守られる」とは違います。

確実に守らせたいなら、

  • 公式に読まれる入口へ置く
  • スキルとして手順化する
  • チェック用スクリプトを作る
  • テストやvalidatorで落とす
  • hookや権限で禁止する

ところまで必要です。
AIへの指示は、読まれれば効きます。
でも、読まれない場所に置いた指示は効きません。

読まれても、機械的に検証されないものは抜けることがあります。
この現実を前提に設計するのが大切です。

どこに何を書くべきか

迷ったら、次のように分けると整理しやすいです。

書きたいこと 置き場所
毎回必ず守ってほしい共通ルール AGENTS.md / CLAUDE.md
特定作業の詳しい手順 SKILL.md
人間向けの概要や使い方 README.md
改善メモや反省ログ feedback.md
過去の好みや文脈 memory
音声日記や過去素材の想起 Supermemory
最新の価格、タスク、公開状態 正本ファイルや管理画面
絶対に破ってほしくない制約 validator、test、hook、権限

この表で見ると、全部を1つのファイルに集めなくていいことが分かります。

むしろ、集めすぎるとAIも人間も迷います。

小さな確認ワーク

今の自分のAI運用で、次の5つを確認してみてください。

  1. AIに毎回守ってほしいルールは、入口ファイルにあるか
  2. 繰り返し作業の手順は、スキルとして分かれているか
  3. READMEにしか書いていない重要ルールがないか
  4. feedbackに何度も書かれている再発防止が、まだルール化されていないまま残っていないか
  5. memoryやSupermemoryを、正本として扱っていないか

AI活用は、プロンプトだけで決まりません。
どの情報を、どこに置くか。
それだけで、AIの動きはかなり変わります。

AIに仕事を任せたいなら、まずは情報の置き場所を整理すること。

AGENTS.md はルール。
SKILL.md は手順。
README.md は人間向け説明。
feedback.md は改善ログ。
memoryとSupermemoryは、思い出すための補助。

この違いが分かると、AIに「書いたはずなのに守られない」と感じる場面がかなり減ります。
関連して、ObsidianをAIの文脈置き場として使う考え方は Obsidianとは|AIに自分の文脈を渡すためのメモの置き場 にまとめています。

Supermemoryの役割は Supermemoryとは|音声日記や過去メモをAIに思い出してもらうための記憶箱 で整理しています。

参考

関連記事: ルールを書き足すほど、AIが賢くなるという誤解

関連記事: AIツールが重い時に何が起きているか|指示では直せない層がある話

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